- カッコウの卵は誰のもの
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- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2010/01/20
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緋田昌宏はかつてスキーのトップ選手として外国を転戦していた。
遠征先のサン・モリッツで長女「風美」誕生のFAXを手にした。
風美誕生の約1年後に緋田昌宏は選手を引退した。
引退した一年後、緋田昌宏は妻・智代の自殺の知らせを受ける。
智代の身の回りはきちんと整理され、覚悟の自殺であることがわかった。
緋田宏昌は亡き妻・智代に負けない愛情を娘・風美に注いだ。 緋田風美は小学生の頃からトップスキーヤーとして地元の関係者に知れ渡る。
緋田宏昌の妻、つまり風美の母・智代の鏡台を処分しようとしたとき、古い新聞の一部を宏昌が見つけた。
記事の見出しは、『新潟の病院で新生児不明-夕食に準備で看護婦気付かず』というものだった。
まさか、智代がと宏昌は思った。
宏昌は智代の出産にも立ちあわず、スキー遠征のため、その前の数カ月の様子も知らなかった。
緋田宏昌は智代が風美を出産した病院を訪れた。
しかし、その病院には智代が出産したという記録はどこにも残されていなかった。