- 重力ピエロ
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- 価格: ¥ 1,575
- 発売日: 2003/04
- 売上ランキング: 25700
- おすすめ度
類人猿は・・・
オラウータンはレイプはするけど子殺しはしない、ゴリラはメスに優しいけど子殺しはある。
チンパンジーはメスを虐待するし子殺しも時々ある。
それらをさらに邪悪にしたのがヒトで、レイプも虐待も子殺しも、何だってある。
しかも発情期が無いから一年中品が無い。
ボノボはヒトと同じでいつ排卵期なのかオスに分かりにくい、しかしレイプも子殺しもついでに階級闘争もなく平和に暮している。
そして、ヒトと同じでしょっちゅう交尾をしている。性的な哺乳類という同じ道を歩んだものの、ボノボは成功例で、ヒトは失敗作だった。
レイプ事件で妊娠してしまった妻に子供を産ませるべきか、堕ろすべきか、分からない。
たぶん正解なんてないんだろう。神様に相談したら怒鳴られた!「自分で考えろ!」と。
これは、神様のあり方としてはなかなか正しい。
で、即座に自分で考え産む事を決断した。
ヤエヤマサナエとういトンボと、グロリオサナエとうい苗。
絵を描いて生き残ったクロマニヨン人と芸術を知らずに滅びていったネアンデルタール人や北京原人。
梅毒で頭がイカれる前にマラリア患者にしてしまい熱で梅毒を駆除してしまう。
伊坂氏の本を読んでいると、まったく知らなかった情報が詳しく書かれている事に驚かされる。
本の内容は、レイプで生まれた春が大人になりそのレイプ犯を殺してしまう話。
泥棒の黒澤の再登場は楽しかったが、主人公の春と泉はイマイチ好きになれなかった。
癌に立ち向かう父親は頼もしい人柄であるように思えた。
考えてみれば、自分もほんの軽い気持ちの一言が子供達にとっては一生忘れられない言葉になったりするのかと思うと、一時の感情で暴言せず言葉を選んで親権に向き合わね!と再確認させられた一冊。