- 名もなき毒
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- 価格: ¥ 1,890
- 発売日: 2006/08
- 売上ランキング: 5816
- おすすめ度
「誰か」の続編。その一年後の、まったく別の事件のお話し。
前作では進行がゆったりすぎて間延びしてしまい後半は読み続けるのが辛くなった記憶がと内容に深い記憶が残っていない作品だったが、今回は前作で主要な登場人物の人格も把握しており、題材も現代的な要素が要点になっていて十分楽しめた。
市販飲料への連続毒物混入事件と、仕事先で採用した女子アルバイト員の非常識な行動。
アルバイトの女の子(原田いずみ)は、現代人の「いまどきの若者」の自分勝手で責任感のない枠を飛び越えていて、作中にもあったがどのよな環境が彼女をあそこまで屈折させてしまったのか異常としか思えな行動ぶりだった。
「常に何かに怒っている性格」・・・。うん、ちょっとわかる気もスル。
「カマって欲しい」とは違って、常に攻撃的な態度と考え方。それがエスカレートすると犯罪まであっと言う間なんだな、と感心すらし、毒物混入の青年の「自分が不幸すぎるから誰かを・・・」と思う辺りも含めて、身近な所にも、ちょっとしたきっかけで犯罪に走る心理は転がっているのだと恐怖を感じた。
日本も犯罪が増えてきたが、まだまだ平和ボケしている国だ。
思いもしないところで、どんな事が起こるか解らない。
大切な物はしっかり守らなければと改めて考えた。
人間は毒に侵されている。人間だけが持つ「名もなき毒」。
名前が無いから対処のしようも無い!
たしかに!名前があれば特効薬も開発できる。
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