- がらくた
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- 価格: ¥ 1,575
- 発売日: 2007/05
- 売上ランキング: 7455
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「目の前にいる人間を目のいに居る人間としてしか見ない。だから私は存在できる。はっきりと、確実に。」
その人の過去や噂に惑わされず、目の前にした人と向き合い自分で理解していくのは人を理解する上でとても大切な事。
判断は周りの人が下す物ではなく自分でするもの。
「自分の気持ちが正しい位置におさまっていくのを感じる。自分が誰で、どういう人間なのかがはっきりする感じ。」
こんな、自分の居場所があればそこへ戻ってリセットも出来るんだろうが、それは、人であったり空間であったり、家庭とは別の実は思いもよらない場所に存在しているのかもしれない。
たとえば、公園でいつも見かける老夫婦を遠巻きに見ながら気持ちが落ち着いていったり・・・、忙しいさなかに、休憩のコーヒーでふと意識が軽くなり喧騒を忘れられたり・・・。
たんたんと語られる自分に正直な人達の日常。
一見、まるで感情の無い無機質な物語に感じてしまうが、夫婦でありながら他の異性にも興味をさらけ出しそれをお互いが了承していて、それでいて陰湿に感じずスッキリさせているあたりはサスガといったところ。
人間関係はもつれているのに、当人たちの気持ちの持ち方ひとつでこうもアッサリ印象が変わってしまうのは驚きです。
まるで、「こってりなのにサッパリ」とどこぞやのラーメン評論家の寸評のようですが・・・。
読み終えても「がらくた」の意味についてイマイチ理解できないのは繊細さの足りない証しだろうか??
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