- いつか、虹の向こうへ
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- 価格: ¥ 1,575
- 発売日: 2005/05/24
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- おすすめ度

横溝正史ミステリ大賞受賞作品だけど・・・、意外にもミステリと言うよりちょっと感動した。
家庭を崩壊させてしまった元刑事が成り行きで居候させてしまった人たち。
そんななかで改めて一つの屋根の下での団欒に気づく。
酔った夜に三人の若者に絡まれたのがきっかけで知り合った美人局の早希。
その早希が殺人容疑で拘留された。
全てを失ったダメ中年男が、ヤクザや警察を相手にボロボロになりながら新犯人を捜し真相を究明するが、なんとも悲しい居候の恭子過去があきらかになり真相が解ってもなんともやり切れない気持ちを味わった。
家族を失った深い悲しみの為、現実と夢の区別が付かなくなったあたりは実に悲しい。。
それでも、それぞれに起きた不幸を踏まえても円満に解決出来た方ではないかと読み終えてホッとできた。
作品中にあった、居候の翻訳家の石渡氏が書いた「虹売り」の話しは良かった。
人から悲しい話を聞き、それを材料に虹を作って売っている。その虹は悲しみが大きければ大きいほど大きな虹が現れる。そして、ある両親を失った女の子が自分の大きな虹を駆け上がっていく話し。
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