- ミーナの行進
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- 発売日: 2006/04/22
- 売上ランキング: 46424
- おすすめ度
家庭の事情で一年間だけ神戸の伯母さんの家に下宿した13才の少女。
飲料会社経営の社長宅で、ドイツ人のおばあさんと、お手伝いの米田さん、小林さん。
12歳の小学生で喘息のミーナ。
毎日、カバの背中にまたがりゆっくりと通学するミーナ。
マッチ箱を収集し絵柄に合わせて一つ一つに物語を書き添え大切に保管している
そしてカバのポチ子。
季節を通してのいろいろな出来事を30年以上経って回想している朋子。
朋子にとって、いわゆる幸せなお金持ちの家にカルチャーショックを受けながらも夢のような時間の進み方のように感じる。
読んでいても、童話の絵本を読んでいるようでもあり物語自体が非常にゆったり感じられた。
たまには、こんな本もいいもんだ!
ほんの一年の出来事でも。時間が流れと遠ざかるほどに日々の思いでは色濃くなり、密度を増し、胸の奥に根ざしていく。それはほとんど記憶の支柱と呼んでもいいくらいに。
いつまでも鮮明に残る記憶ってあるよな。
自分の人格を形成した重要な時期が。
あの頃の出来事が無かったら今の自分はこうでは無かったかもと思う事がさ。
そう振り返った時点で子供では無くなるんだろうな。。